カフェと喫茶店の違いは?法改正で変わった今の定義と純喫茶の違い
カフェと喫茶店ってどう違うんだろう?
お店に入ってコーヒーを飲んでいる時に、「このお店はカフェ?喫茶店?どっちなんだろう?」と考えることがあります。
「新しくて、オシャレなお店がカフェ」
「喫茶店は昭和を感じさせるレトロな雰囲気」
おそらくそんなイメージを持っている方が多いと思いますし、私もこれまでなんとなくのイメージで使い分けていました。
ところが調べてみると、実はカフェと喫茶店にはかつて『営業許可』という明確な違いがあったんです。
しかも、その違いは2021年の法改正でなくなっていました。
この記事では、カフェと喫茶店の違いを、法律・雰囲気・メニューなどの視点から整理しました。
純喫茶との違いや、スタバ・コメダなどのチェーン店はどっちなのかも紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
カフェと喫茶店の違いは?結論から解説
結論から言えば、現在のカフェと喫茶店に、法律上の明確な違いはありません。
以前は営業許可の違いで区別されていましたが、2021年6月の食品衛生法の改正で、その区別がなくなりました。
2021年5月まで:営業許可の種類で区別されていた
2021年6月以降:喫茶店営業許可が廃止され、法律上の区別はなくなった
現在:お店の名乗り方・雰囲気・メニューのイメージで区別されている
ここからは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
以前は『営業許可』の違いで区別されていた
2021年5月までは、カフェや喫茶店を開業する時に取る食品営業許可の種類に違いがありました。
カフェは『飲食店営業許可』、喫茶店は『喫茶店営業許可』を取るのが一般的で、許可の種類によって提供できるものが変わってきます。
具体的にはこんな感じ↓
飲食店営業許可・・・アルコールを提供できる。調理全般が可能。
喫茶店営業許可・・・アルコールを提供できない。飲み物や菓子類が中心で、調理はごく簡単なものに限られる。
『アルコールを出せるのがカフェ、出せないのが喫茶店』という説明は、この旧制度が元になっています。
以前はこの記事でも「アルコールを提供できるかどうか」が違いだとご紹介していましたが、法改正を踏まえて内容を見直しました。
2021年6月の法改正で『喫茶店営業』は廃止された
2021年6月1日に食品衛生法が改正され、営業許可の業種が見直されました。
その中で、喫茶店営業は飲食店営業に統合され、『喫茶店営業許可』という区分そのものがなくなりました。
新しく開業するお店は、カフェでも喫茶店でも『飲食店営業許可』を取ることになります。
すでに喫茶店営業許可を取っていたお店には、許可の有効期限まで営業を続けられる経過措置がありました。
つまり、許可の種類でカフェと喫茶店を見分けることは、今はできなくなっているということです。
カフェと喫茶店は似ているようで、以前は許可に違いがあり、今はその違いがなくなっていた。
意外と知られていないポイントかもしれません。
じゃあ、今はカフェと喫茶店をどうやって区別しているのか。
続いて、今の『違い』として語られるポイントを見ていきます。
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今のカフェと喫茶店の違いは『雰囲気・メニュー』のイメージ
法律上の区別がなくなった今、カフェと喫茶店の違いは、お店の雰囲気やメニュー、使われ方のイメージで語られることがほとんどです。
一般的に言われているイメージを、表にまとめてみました。
| 項目 | カフェのイメージ | 喫茶店のイメージ |
|---|---|---|
| 雰囲気 | 明るくて開放的、現代的でおしゃれ | 落ち着いていて、照明は少し暗め、昭和レトロ |
| メニュー | ラテ系ドリンク、スイーツ、パスタやワンプレートなど | ブレンドコーヒー、トースト、ナポリタン、クリームソーダなど |
| 注文スタイル | カウンターで注文するセルフ式が多い | 席で注文して運んでもらうスタイルが多い |
| 使われ方 | 友人とのおしゃべり、作業、勉強など | 読書、ひとり時間、常連さんの憩いの場など |
あくまで一般的なイメージなので、当てはまらないお店もたくさんあります。
たとえば、レトロな喫茶店でお酒を出すお店もありますし、おしゃれなカフェでナポリタンを出すお店もあります。
雰囲気・内装の違い
カフェは、ガラス張りで明るく開放的な、現代的な内装のお店が多いイメージです。
写真映えを意識したおしゃれな空間で、友人と話したり、パソコンで作業したりする場所として使われています。
一方の喫茶店は、少し暗めの照明や、年季の入った木のテーブル、ソファ席など、昭和を感じさせるレトロな雰囲気が特徴です。
メニューの違い
カフェは、エスプレッソを使ったラテ系のドリンクや、見た目にも華やかなスイーツ、パスタやワンプレートのランチなど、メニューが幅広いのが特徴です。
喫茶店は、じっくり淹れたブレンドコーヒーや紅茶に、トースト、ナポリタン、プリン、クリームソーダといった昔ながらのメニューが並ぶイメージがあります。
注文スタイル・使われ方の違い
カフェは、カウンターで注文して自分で席まで運ぶセルフ式のお店が多く、気軽に立ち寄れるのが魅力です。
喫茶店は、席に着いてから注文を取りに来てくれるお店が多く、ゆったりと過ごしたい人に向いています。
店名は『カフェ』『喫茶店』どちらを名乗ってもOK
調べてみた結果、店名は、オーナーがお店の外観やイメージに合わせて自由につけることができるそうです。
『カフェ』『喫茶店』という名前の付け方に、特に決まりはありません。
以前の制度でも、喫茶店と名乗ってアルコールを提供するお店があったり、お酒を出さないカフェが存在したりしたのには、こうした理由があったんですね。
つまり、お店の名前だけでは、メニューや営業スタイルまでは判断できないということです。
これまで「カフェは新しくてオシャレ、喫茶店は昭和なレトロ」というイメージで使い分けていましたが、それはあくまで『雰囲気の違い』だったんですね。
純喫茶とは?カフェ・喫茶店との違い
喫茶店の中でも、よく耳にするのが『純喫茶(じゅんきっさ)』という言葉です。
純喫茶は、アルコールを出さず、コーヒーや軽食を中心に提供する昭和レトロな喫茶店に使われることが多い呼び名です。
戦前に、女給さんの接客やお酒を楽しむ『カフェー』というお店が流行したことから、それと区別するために「純粋な喫茶」として名乗るようになった、と言われています。
つまり、純喫茶は法律上の区分ではなく、お店の姿勢やスタイルを表す呼び名です。
『お酒を出さない、昔ながらの喫茶店』を探しているなら、『純喫茶』をキーワードにするとお店を見つけやすくなります。
『カフェ』は、フランス語で『コーヒー』や『コーヒーを飲ませる店』を意味する言葉です。
『喫茶店』は、「茶を喫(の)む店」という意味の言葉です。
日本では、1888年(明治21年)に東京・上野で開業した『可否茶館(かひさかん)』が、日本初のコーヒー店とされています。
その後、昭和には喫茶店が全国に広がり、1996年にスターバックスが日本1号店を銀座にオープンしたころから、セルフスタイルの現代的なカフェが増えていきました。
ところで、スタバ、タリーズ、ドトール、コメダ珈琲店などの大手コーヒーチェーンは、カフェと喫茶店のどっちになるんでしょうか。
スタバ・タリーズ・ドトール・コメダはカフェ?喫茶店?
法律上の区別がない以上、『これがカフェ、これが喫茶店』という決まった答えはありません。
ただ、調べてみると私のように気になっている方は多いようで、意見はいくつかに分かれています。
スタバやタリーズのように、カウンターで注文して自分で席まで運ぶスタイルは、『カフェ寄り』と感じる方が多いようです。
一方で、コメダ珈琲店やドトールコーヒーショップのように、店名に『珈琲店』『コーヒーショップ』とつくお店は、喫茶店らしさを感じる方もいれば、カフェと捉える方もいます。
私も調べてみて、チェーン店は「見た目はカフェ寄り、メニューは喫茶店寄り」という見方が近いのかなと感じました。
曖昧な答えにはなりますが、お店側がどちらを名乗るのも自由ですし、喫茶店と言えば喫茶店、カフェと言えばカフェです。
どちらなのかと言われたら、最終的にはお店のイメージ次第なのかなと思います。
このあたりは、今度お店で店員さんに一度聞いてみたいですね。
カフェと喫茶店の見分け方は?チェックポイント4つ
法律上の区別がなくても、「今日はカフェ気分?喫茶店気分?」と迷うことはありますよね。
そんな時に役立つ、見分けるときの目安を4つ紹介します。
①看板・店名の表記を見る
『純喫茶』『珈琲店』『喫茶』といった表記があれば、昔ながらの喫茶店スタイルのお店の可能性が高めです。
②メニューを見る
クリームソーダ、ナポリタン、プリン、トーストなどが並んでいれば喫茶店らしさが強く、ラテアートやブランチ、スイーツが充実していればカフェらしさが強い傾向があります。
③注文スタイルを見る
カウンターで注文して席へ運ぶセルフ式ならカフェ寄り、席に着いてから注文を取りに来てくれるスタイルなら喫茶店寄りのことが多いです。
④内装・照明を見る
明るく開放的ならカフェ寄り、落ち着いた照明とレトロな家具なら喫茶店寄りの傾向があります。
ただし、あくまで目安なので、例外もたくさんあります。
カフェと喫茶店の違いに関するよくある質問
いいえ、今は違いません。2021年6月の食品衛生法の改正で喫茶店営業は飲食店営業に統合されたため、新しく開業するお店は、カフェでも喫茶店でも『飲食店営業許可』を取ります。
お店によります。飲食店営業許可を取っていれば、お酒を提供することは可能です。純喫茶のようにお酒を出さないスタイルのお店もあるので、メニューで確認してみてください。
『カフェ』『喫茶店』という名前をつけること自体に、決まりはありません。ただし、お店を開いて飲食を提供するには、保健所の営業許可が必要です。詳しい条件は自治体によって異なるので、開業を考えている方は管轄の保健所に確認してください。
純喫茶は、お酒を出さず、コーヒーや軽食を中心に提供する昭和レトロな喫茶店に使われる呼び名です。法律上の区分ではなく、お店のスタイルを表す言葉です。
法律上の区別がないため決まった答えはありませんが、セルフスタイルで現代的な雰囲気から、『カフェ寄り』と感じる方が多いようです。
まとめ
2021年5月まで:飲食店営業許可=カフェ、喫茶店営業許可=喫茶店と、営業許可で区別されていた
2021年6月以降:喫茶店営業は飲食店営業に統合され、法律上の区別はなくなった
今の違いは、雰囲気・メニュー・注文スタイルなどのイメージ
店名は自由。カフェ、喫茶店どちらを名乗ってもいい
純喫茶は、お酒を出さない昭和レトロな喫茶店を指す呼び名
以上、カフェと喫茶店の違いについて紹介してきました。
以前の営業許可の違いをご存じだった方も、法改正で変わっていたことは、意外と知らなかったのではないでしょうか。
違いを知った上でお店に入ると、メニューや内装の見え方も変わってきそうです。
カフェ気分の日も、喫茶店気分の日も、お気に入りのお店を見つけてみてください。
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